材惣に鎮座まします商売繁盛の神様は、王子稲荷の分社である。ことの起こりは天保9(1838)年。紀州藩に収めた材木代金がなかなか払ってもらえないので、5代惣兵衛が自ら江戸まで集金にでかけ、王子宿の
そんなわけで、古渡の本社工場内に赤い鳥居の王子稲荷が祭られていた。ご神体は木彫りのキツネ、2体が向き合っている。毎年2月の午の日には、
毎年1回、交代で会社を代表して東京の王子稲荷に代参するのも伝統のしきたりだ。昔から讃岐の金毘羅さん、備前・岡山の由加神社を「両参り」すると、よりご利益がいただけると、ここにも代参人を派遣している。新幹線の旅では「寿司食いねぇ酒飲みねぇ」とはいくまいが、2日間の休暇と旅費をもらえるので、順番を心待ちにしている“材惣の石松”も少なくない。