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名古屋城本丸御殿復元工事

[名古屋城本丸御殿 提供 名古屋城総合事務所]

名古屋城本丸御殿 提供 名古屋城総合事務所

 名古屋城本丸御殿は、慶長20(1615)年、徳川家康の命により尾張藩主・義直の住居、藩の政庁として建設された。昭和5(1930)年に天守閣とともに国宝第1号に指定された。近世城御殿の最高傑作として現在国宝の京都二条城の二の丸御殿と並び、武家書院造りの双璧と評されていた。しかし、昭和20(1945)年5月14日の空襲によりすべて焼失した。
 その後、天守閣は昭和34(1959)年に再建されたが、本丸御殿は実現されなかった。貴重な文献や写真、実測図、障壁画などが多数残されており、これらの資料に基づいて今回復元が可能となった。名古屋市は21(2009)年1月、復元工事に着手した。工事は、3期約10年にわたった。30(2018)年6月完成を迎え、6月8日から一般公開された。復元は木造平屋建てで、こけら葺き書院造、全13棟から構成されている。
 本丸御殿に使用された木材は、かつて尾張藩の御用材であった木曽ヒノキやヒノキ材で焼失前の樹種を基本として再現された。当社は木曽ヒノキやヒノキなどの納材に携わった。木材は1期ごとに製品として納めた。


 さらに、平成30(2018)年3月、名古屋城飲食店街として「金シャチ横丁」がオープンした。名古屋城正門側に「義直ゾーン」、東門側に「宗春ゾーン」が造られた。当社はこのうち木造建築等による現代的で、透明感のある建築物「宗春ゾーン」の建築構造木材のプレカット事業に携わった。これは(株)新東通信グループの日本プロパティマネジメント(株)が主体となった。宗春ゾーンは7代藩主・徳川宗春の名を取ってつけられ、名古屋の飲食文化を担う若手経営者による店舗7社が集まっている。

[金シャチ横丁]

金シャチ横丁